2017年5月30~31日 日本雪崩ネットワーク アバランチミーティング

日本雪崩ネットワークのアバランチミーティングに参加してきました。

http://www.nadare.jp/news/avalanchemeeting_2017/

アバランチミーティングは日本雪崩ネットワークが年1回開催する、山岳ガイドやスキーパトロールなどの実務者および雪氷研究者など、雪崩に係わるプロフェッショナルを対象とした情報交換会です。

文章で読むと堅い会に感じますが、雪山シーズンが終わり、
「お疲れ様でした!今年のそっちのエリアの積雪はどうだった?」と久しぶりに会う方々と
色々と情報交換する雰囲気になっています。

プロ向けの集まりなので、非常に興味深い話が次々と発表されていきます。
そのエリアの積雪情報、冬の気象情報の記録、雪崩インシデント、捜索救助等です。

毎年自分が強く印象に残るのはスキーパトロールの方々の発表です。
新雪を提供しているスキー場で、雪崩のコントロールをスキーカットで行っている場合、
非常にリスクが高く、シリアスでシビアな業務をされています。

「パウダー滑れるならいいじゃん!」と20年前の自分なら言っていたかも知れません(笑

私達ガイドは積雪が不安定な場所は避けます。しかしスキーパトロールの方々は積雪を管理する為に不安定な場所に行き、スキーカットや爆薬等を使用して雪崩を誘発させて不安定性を解消しています。
聞いていて胃の痛くなる、まさに命懸けのギリギリの業務。
新雪を楽しむ為にどんな事が行われているのか、もう少し一般的に知られると良いと思うのですが。

北米、NZ等でのスキーパトロールは非常に人気があり狭き門となっているようです。
冬の間雪と向かい合い、お客様の安全を確保するという意義のある業務内容と、
雪崩予報官等のキャリアのステップが整理されていているのも理由でしょうか。

また多くのガイドがスキーパトロールを経験しており、
雪への知識と経験を深め、ファーストエイドへの技術を蓄積させていると聞いています。

ちょっと脱線してしまったので(汗、話をアバランチミーティングに戻します。


この冬に会うことができなかったガイドとの情報交換も楽しみの一つですね。
とても良い刺激になります。

自分は登山者からの雪の掲示板の投稿について、という発表をさせて貰いました。
日本雪崩ネットワークは滑走者向けの情報を発信しているイメージが強いですが、
登山者の方にも有用な情報を発信しているので、より利用して貰えないかを話しました。

その中でお話しした事の一つ、2017年の雪の掲示板の投稿数の比較です。
富士山・八ヶ岳・蓼科エリア 18件
鹿島槍・五竜岳・白馬岳エリア 230件
雪山登山のポピュラーな八ヶ岳の情報が少ないですよね…。
今後情報の充実ができるように自分も出来る範囲で活動したいなと思っています。

そんなこんなで充実した2日間を過ごす事ができました。

ご一緒した皆さまありがとうございました!

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