白馬で北米の撮影クルーのガイドをさせてもらいました。
RedBull TVというWEB「The book of John.J」というシリーズの日本でのパートの撮影です。
1人でガイドする事は不可能なため、
白馬在住のスキーガイド、「GRANIX」代表の荒川智くんとタッグを組んでガイドをさせてもらいました。
智くんとは日本山岳ガイド協会スキーガイドステージⅡの同期で、
滑りもガイドのスタイルもイケてる信頼できるガイドです。
ガイディングの中で様々なケースが想定されるため
それぞれが隊をまとめられるガイドである必要がありました。
想定通り非常に柔軟性の問われるガイディングになり、智くんと一緒にガイド出来て本当に助かりました。1日1日濃密な時間を過ごす事ができました。
撮影クルーは良いショットを撮るのが仕事。
私達ガイドは安全に山で撮影をしてもらい、無事に下山してもらうのが仕事です。
彼らの求める限界のラインとガイドが許容できる安全の限界のラインが交わる点を常に考えていました。
そして万が一何か起きたとしても対処ができるように準備をし待機します。
真剣にプッシュしてライディングしているしているライダーに
積雪の状態、どこにどのようなリスクがあるのかを伝えて、
ライディングに集中してもらう環境を作る事に努めました。
クルーは私達ガイドを信頼してくれ、
積雪についてわからない事をどんどん聞いてくれました。
雪崩と地形の形状を考え、危険性が高い場合にはNGを伝え
彼らも受け入れてくれました。
クルーの多くは北米で雪崩の講習会を受けていました。
それだけに滑る技術と雪の危険度を測る技術は違うと知っていて
ガイドに耳を傾けてくれたのだと思います。
残念ながらクルーの滞在期間すべてをガイドする事はできませんでした。
オファーを受ける前に週末は仕事が入ってしまっていました。
そしてその週末にインシデントがあったようです。
その映像は山の怖さの一面を伝える形で編集すると言っていました。
最終的にクルー全員、怪我無く、笑顔で帰って貰えたので本当に良かったです。
仕事が終わって智くんと、「良い経験になったね。」と立ち話をしました。
お互いにとって今までと違う要望のガイディングは
ガイドとしての次のステップを考えさせられる良い機会になりました。
クルーは皆また戻って来たい!と言っていたので
また2人でガイディングができたら嬉しいですね。
今回の撮影内容は秋に放映されるようなので楽しみです。
The book of John.Jクルー
John Jackson (Rider)
Eric Jackson (Rider)
Frederik Kalbermatten (Rider)
Shin Campos (Director)
Scott Serfas (Photographer)
Awon Whitley (Filmer)
Jeremy Grant (Filmer)